現在、映画でも上映していますが司書さんに勧められた本です。
『こんな夜更けにバナナかよ』 筋ジス・鹿野靖明とボランティアたち
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勧められなかっったら絶対手に取っていない本ですね。
ノンフィクションですし筋ジストロフィーという重そうなテーマですから。

ところが読んでみますと全然重くありません。
笑いの要素も多々あります。

障害者の自立について後頭部をいきなり殴られたような衝撃的な考え方が響きました。

アメリカで障害者のカウンセラーをしているエド・ロング。
ロングを日本に招いて講演したときの内容です。

「アメリカでは、障害者でも仕事に就けるんですか?」

「もちろん簡単なことではない。 でも、アメリカでは、『何ができないか』ということよりも、『何ができるか』が問題なのだ。 だから、『できる』と主張する人には、どんな援助をしてもそうさせるだろう」

「主張すれば与えられる。 主張しなければ与えられないということですか」

「その通りだ。 だからこそ、主張することを恐れてはいけない。 階段を昇れないなら、デスクを一階に置いてくれと頼めばいい。 また、エレベーターをつけろと主張すればいい。 『できない』ということに、必要以上に目を奪われてはいけない」

「エドさんにとって、自立とはどういうことなんですか」

「自立とは、誰の助けも必要としないということではない。 どこに行きたいか、何をしたいかを自分で決めること。 自分が決定権をもち、そのために助けてもらうことだ。 だから、人に何か頼むことを躊躇しないでほしい。 健康な人だって、いろんな人と助け合いながら暮らしている。 一番だいじなことは、精神的に自立することなんだ」

この講演後から鹿野に新しい「自立観」が芽生え施設を出る決意をします。
筋ジスなのにアパートを借り多数のボランティアたちと関わっていくのです…。